2024年元旦から大地震発生。これを書いている時にも、現地被災者の方や関係者、救助にあたられている方がいる。被害が最小限になっていることを祈るのみである。

地震動について

気象庁のHPから 2024年1月1日16:10発生の各地震度。

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震度6以上が珠洲市(すずし)、輪島など

防災研のKーNETからの地震波形データを見てみた。

輪島の加速度と加速度応答スペクトル 1400galを超え、周期1−2秒くらいでの加速度応答も1000を超える。固有周期が1−2秒のビルがあれば倒壊する可能性もある(建築の専門家ではないので詳細は個々の建物によると思うが、水平加速度1G以上の力はすさまじい)

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一方、私の専門である港湾クレーンでは

富山県の伏木富山港(新湊)の地震動は

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で180galくらい。加速度応答スペクトルで 一般的なコンテナクレーンの固有周期は2秒程度なので、応答加速度は200gal程度である。クレーンの構造規格上、設計は0.2G=約200galなので問題はないと思われるが、基礎の状態により地面から伝達してくる地震動が増幅したり、桟橋構造だと増幅したりするので実際にはその波形がないと判断はできない。また固有周期というのは走行レール直角方向なので、レール方向に滑る状態もあり脱輪などの現象もある。これも波形からの解析で判断となる。